本バンクは、患者さんの目の健康を取り戻すための活動をはじめ、臓器提供の推進ならびに骨髄バンクのドナー登録および移植医療に関する普及啓発を行っております。移植医療は、医療関係者と患者さんだけで成り立つ医療とは異なり、第三者(提供者)からの臓器提供があって初めて可能となる社会性の高い医療です。視力を失うことは、日常生活に大きな不便をもたらすだけでなく、人生の楽しみや生きがいといった彩を奪ってしまいます。また、臓器の機能低下は、現在の医療技術をもっても生命を護ることが難しい状況を招くことになります。多くの患者さんの生命予後の改善、生活の質の向上を目標として、ライオンズクラブ、医師会、医療関係者のみなさまのご理解、ご協力とご支援をいただきながら、広島県、広島市の行政とともに活動を拡げています。
また広く県民のみなさまを対象とする啓発活動を通じて、移植医療の意味と価値について正しくご理解いただくとともに、みなさまの健康および福祉の向上に貢献できるよう移植医療の進歩に繋げていくことが、「ひろしまドナーバンク」としての使命であります。関係者一同、活動に更なる努力を行い、自他の生命の尊さ、自己の生き方、共生などから移植医療について考える機会が増えることを願っています。
公益財団法人ひろしまドナーバンク
理事長 小 林 正 夫